国体向け石灯籠の修復が完了 紀三井寺

和歌山市三の洋画家、中尾安希さん(73)が発起人となり進められていた、紀三井寺(同市紀三井寺)参道にある石灯籠6基の修復作業が完了し、4日、開眼法会(かいげんほうえ)が行われた。

同寺は今秋開催される「紀の国わかやま国体・大会」のメーン会場の近くにあり、来県者に気持ちよく参拝してもらいたいと、老朽化していた石灯籠の修復をことし4月に発案。中尾さんの展覧会での収益や、個人、企業から募った寄付金で修復した。

法会には、寄付金の協力者や地元住民が参列。前田泰道副住職が修復した石灯籠を回り、開眼の作法を行い、魂を吹き込んだ。その後、楼門前の石灯籠前で経を読み上げ、参列者は焼香を上げた。

欠損した石灯籠を見続けていた中尾さんは「国体を前に修復できてよかった。新鮮な気持ち」とにっこり。

前田副住職は「長い間、壊れた石灯籠も風景に溶け込み、見落としていました。立派に修復していただいた」と感謝した。

開眼の作法を行う前田副住職

開眼の作法を行う前田副住職