廃案求め和駅前で抗議活動続く 安保法制
安全保障関連法案をめぐり、参院平和安全法制特別委員会は17日午後4時半過ぎ、法案の採決を強行し与党などの賛成多数で可決。参院本会議に緊急上程された。与党は18日中の法案の可決・成立を図る構え。野党は防衛相らの問責決議案や内閣不信任決議案などの提出で徹底抗戦し、最終局面を迎えている。
国会前では市民による大規模な反対デモも続く中、和歌山市でも、廃案を求める市民らが怒りの声を上げた。
17日午後、JR和歌山駅前には、戦争をさせない和歌山委員会、憲法9条を守るわかやま県民の会の呼び掛けに応じて集まった約200人が参加。「たとえ本会議で強行採決されたとしても、廃案になるまで徹底的に戦う覚悟」と訴えた。
「戦争あかん」「強行採決絶対反対」などと書かれたプラカードを掲げ、駅の利用者らにちらしや啓発のティッシュを配布。午後7時まで、教職員や弁護士らがマイクを握り「自衛隊が後方支援すれば、戦争の当事者と見られるのは当然のこと。日本がテロの標的にもなりかねない」「議論は全く深まっておらず、国民は納得していない」などと抗議。ギター伴奏の歌で平和を願うアピール、通行人に賛否を問うシール投票も行った。
立ち止まり、抗議に耳を傾けていた岩出市桜台の公務員、柏木聡司さん(32)は「友好国を助けるための自衛隊派遣については、家庭を持ち、子どもが生まれてから一層考えるようになった。多くの人が反対の声を上げる中で、国民から選ばれた議員とはいえ、何をやってもいいのか。もっと国民の声を聞くべき」と話していた。