フルーレ少年女子連覇 国体フェンシング
紀の国わかやま国体は、28日も各競技で県選手の優勝など活躍が続いた。フェンシング競技フルーレの2日目は和歌山市手平の和歌山ビッグウエーブで行われ、少年女子県代表が、決勝で群馬を2―0で下し、2年連続7回目の優勝に輝いた。成年男子も3位入賞を果たした。
少年女子は18都道府県で争われ、県代表はいずれも和歌山北高の東莉央(17)=2年=、晟良(16)=1年=姉妹と巾下可蓮(17)=3年=の3人が安定した試合で順当に勝ち進んだ。
決勝では、1番手の晟良が積極的な攻めで勢いに乗り5―0のストレート勝ち。2番手の莉央は、2㌽まで一進一退の緊迫した試合を展開したが、その後は、落ち着いた攻めで連続3㌽を奪い勝利した。試合後の晟良は「会場の声援にすごく勇気をもらいました」、莉央は「晟良に続いて自分が絶対勝たなあかんと試合に臨みました」と話していた。
優勝をプレゼント 退任の市川監督に
少年女子監督は、長い指導者人生で世界レベルの選手を多数育成してきた市川真知子監督(59)。市川監督は、ことしで和歌山北高教諭を定年退職し、その後は県外に移住する予定のため、国体県代表の監督を務めるのは最後となった。
今国体は、期待された連覇の他にも、全国的に注目されている東姉妹が出場するなど、優勝候補の筆頭として大きなプレッシャーがかかった大会だった。
優勝が決まった瞬間、市川監督は、涙をにじませて選手らと抱擁を交わし、感動を分かち合っていた。試合後に市川監督は涙の理由について「今国体の優勝は、私の監督人生の総まとめのようなものであり、格別だった。選手に感謝したい」と語った。
成年男子も健闘 Vの東京に惜敗
成年男子の県代表は準決勝で、優勝した東京に2―1で惜敗し、決勝進出を逃したが、その後に臨んだ富山との3位決定戦では、東哲平(21)=法政大=が5―0のストレートで勝利すると、続く東純平(24)=県庁=も5―2と底力を見せて勝利。表彰台を勝ち取った。