来月「漆器まつり」 青年部が準備着々

 漆器の販売や紀州漆芸作家の作品展示を通して、海南市の伝統工芸「紀州漆器」の魅力を発信する「第27回紀州漆器まつり」(実行委員会主催)が11月7と8の両日、黒江川端通りなどで開かれる。当日に向け、紀州漆器協同組合青年部(菱山創部長)は販売する紀州塗りの箸や、紀州漆器伝統産業会館(うるわし館)に設置するぼんぼりの制作といった準備を進めている。

 まつりに向けて青年部は6月上旬から週1回程度集まり、箸とぼんぼりを制作。ヒノキ材を用いた約24㌢の箸は今月までに100膳以上を作り、一本一本に紀州塗りが施している。黒、朱の単色、黒と朱の2色で仕上げられた箸があり、単色は500円、2色は800円で販売される。

 ぼんぼりは高さ約180㌢、直径約45㌢で、骨組みに紀州塗り。当日は同館に紀州びな、びょうぶとともに飾られる。いずれもほこりが入らないよう慎重に塗りを重ねている青年部。菱山部長(38)は「漆は家庭で扱いにくいと思われがちですが、箸を通して漆を身近に感じてもらいたい。漆の良さを知ってもらえたら」と話している。まつりでは黒江川端通りに漆器製品の出店が並ぶ他、「ちびっこ絵付け無料体験コーナー」、歌やダンスといったステージも繰り広げられる。両日午前10時から午後4時。問い合わせは実行委(紀州漆器協同組合、℡073・482・0322)。

箸に塗りを入れていく青年部員

箸に塗りを入れていく青年部員