特殊詐欺の被害を防げ 岩出署がPJチーム
振り込め詐欺などの特殊詐欺防止対策の一環として、岩出署は今月、プロジェクトチーム「とめるのは、いまでしょ(岩出署)!」を発足した。老人会などの各種会合に出向き、寸劇を通して特殊詐欺の啓発に取り組んでいく。
同署ではこれまで、防犯活動の一環として、詐欺に遭わないための講演や街頭啓発などで注意喚起に努めてきた。詐欺の被害者に話を聞くと、「まさか自分がだまされるとは思わなかった」と口にする人がおり、心に訴えかける防止広報が必要だと感じ、チームを立ち上げた。
プロジェクトチームは同署地域課の交番・駐在所員の52人で構成。身近な“お巡りさん”が身近な場所でインパクトのある取り組みをしようと、寸劇をすることに。管内を4ブロックに分け、各地域の老人会など各種会合に出向いて寸劇を中心とした啓発を行い、特殊詐欺防止の対策を進める。
19日には、紀の川市桃山町最上の桃山保健福祉センターで開かれた同市老人クラブ連合会が主催する福祉大会で、寸劇を披露した。プロジェクトチームの7人が、犯人役や被害者役となり、市役所職員を名乗った還付金名目の手口などを紹介しながら注意を呼び掛けた。
同署管内のことしの詐欺被害は、今月18日現在で9件発生。内訳は、オレオレ詐欺が2件、架空請求が6件、還付金名目が1件で、被害総額は約2800万円に上っている。昨年10月末現在では、詐欺被害7件、被害総額は約2400万円だった。
同署は「特殊詐欺の未然防止に向け、住民の皆さんに注意を呼び掛けながら、より一層の被害抑止に努めていきたい」としている。