「デリバリー給食」利用低迷 和歌山市
和歌山市の中学校で平成24年から開始された「デリバリー給食」の喫食率が低迷している。27日の市議会本会議で、秋月敏尚教育局長は「栄養バランスが取れた食事の学習の機会でもあり、できるだけ年度の早い時期に生徒向けの試食会を実施するように各学校長に指示する」と、給食のイメージアップに向けて取り組むことを述べた。丹羽直子議員(至政クラブ)の一般質問に答えた。
市内中学校では、家庭の弁当を持参するか、業者が配達するデリバリー給食かを自由に選べる選択制の昼食を実施している。
市教委保健給食管理課によると、昨年度のデリバリー給食喫食率は17・8%(昨年度末生徒数8543人)。市教委は30%の喫食率を目指し取り組んでいるという。
市内では、古くからの弁当持参の習慣が根強く残っていることや、デリバリー給食に対して「味が薄い」「おいしくない」など、マイナスの先入観を持たれていることも原因の一部とみられている。
一般質問では、市が給食費を負担して無料となる要保護生徒・準要保護生徒のうち、デリバリー給食を選択しているのは、それぞれ49・6%、44・4%にとどまっていることも明らかにされた。昼食を取っていない生徒はいないという。