すさみ串本道路着手へ 防災や医療に期待

 紀伊半島一周高速道路の一部となる「すさみ串本道路」の事業着手式(道路中心杭設置式)が12日午前10時15分から、串本町立文化センターで開かれる。

 同道路は、すさみ町江住―串本町サンゴ台間を結ぶ19・2㌔の自動車専用道路で、事業費は約710億円。平成26年度に事業化された。

 近畿地方整備局紀南河川国道事務所によると、紀南地域唯一の幹線道路である国道42号は、大雨によるのり面の崩落、台風による越波など災害のリスクが高い箇所が多く、巨大地震発生時には津波で最大6割が浸水すると予測されている。

 すさみ串本道路は国道42号の代替機能を果たし、災害のリスクが高い箇所を回避でき、災害時には救命活動や地域の復興支援に寄与する道路とされる。

 また、南和歌山医療センター(田辺市)への搬送時間が短縮され、救急医療活動にも貢献し、京阪神方面からの移動時間の短縮、アクセス向上による沿線の観光活性化も期待されている。