12月の景況感全国最下位 県内の景気動向

帝国データバンク和歌山支店がまとめた昨年12月の県内景気動向調査によると、企業の景況感を示す景気動向指数(DI)は前月比4・1低下の36・7と2カ月連続で悪化し、全国最下位となった。

規模別では、大企業は33・3(前月と同じ)で横ばいだったが、中小企業は37・0(前月比4・5減)に悪化。業界別では、金融と小売は前月比横ばいとなったが、その他の業種は全て悪化した。卸売は31・7(同10・0減)と落ち込みが大きく、販売店や消費者からの価格下げ圧力も強く働いている他、暖冬の影響も一部見られる。

先行きの見通しは3カ月後が41・5(前月41・2)とやや改善したものの、6カ月後は39・8(同40・5)、1年後が42・9(同43・2)と、やや悪化となった。業種によって季節需要の変動が予想される他、中国経済の鈍化や国際テロ問題などが景気に悪影響を与えるとの見方も多かった。

同支店は「業種による差はあるものの、総じて現在の景況、先行きとも全国の企業と比較して厳しい状況となっており、地域間の格差が広がる結果となった」としている。

調査は12月15日~1月5日にインターネットで行い、対象92社のうち49社(53・3%)が回答した。