小学生24人が熱戦 五色百人一首の県大会

 色分けされた百人一首の札を取り合う競技「五色百人一首」の県大会がこのほど、和歌山市和歌浦西の紀州東照宮で開かれ、県内の小学生24人が1位を目指して出場した。

 五色百人一首は、小倉百人一首の100枚の札を20枚ずつ青、桃、黄、緑、橙(だいだい)の5色に分けたもの。色別の20枚で試合をするため、通常は1時間程度かかる1試合が数分ででき、全国の小中学校などで親しまれている。

 大会は、教員らでつくるNPO法人子ども教育支援などが主催。子どもに日本の伝統文化にふれてもらい、真剣勝負を体験する機会として開き、ことしで8回目。出場した児童は低・中学年、高学年のそれぞれの部門でグループに分かれて予選リーグを行い、各グループの1位通過者が決勝トーナメントに、高学年の予選リーグ2位は3位決定戦に進んだ。

 決勝では、審判から「ご用意よければ空札一枚」の声が掛かると会場は静まり、正座して札を見つめる選手に皆が注目した。上の句が読み上げられると、児童は「はい」と元気な声を出し、素早く下の句の札を取り合った。

 低・中学年で1位になった高松小3年の岡田葵さん(9)は「去年の大会は5位だったからうれしい。2年生の時に負けたのが悔しくて家族とたくさん練習してきました。これからも練習します」と笑顔。高学年で優勝の野崎西小5年の山口花楓さん(11)は「初めて大会に参加しました。優勝できるとは思ってなかったのでうれしい。学校でも先生や友達と一緒に練習しています」と話していた。

 県大会の入賞者は、3月12日に奈良県大和高田市の総合体育館で開かれる「第11回五色百人一首近畿大会」の個人戦の出場権を得た。 県大会の入賞者は次の皆さん。

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 【低・中学年】①岡田葵(高松3年)②嶝口朱里(紀伊3年)③上田優輝(同)④池田遥香(名草小3年)

 【高学年】①山口花楓(野崎西5年)②宮本樹利亜(貴志南6年)③山本乙夏(同)④田上満喜(西脇6年)

優勝した岡田さん㊧と山口さん

優勝した岡田さん㊧と山口さん