湊地区に防犯カメラ 連合自治会が初設置
安心安全なまちづくりを目指し、和歌山市の湊地区連合自治会(竹田寛会長)は、地区内の公園や小学校など10カ所に録画機能付き防犯カメラを設置した。連合自治会独自の設置は市内で初めてで、今月1日から稼働している。竹田会長(76)は「地区内には、20台程度の防犯カメラの設置が必要なので、今後の増設も考えていきたい」と話している。
同連合自治会は約1100世帯(2800人)で構成。不審者情報などは年に数回程度で、それほど多くはない地域だが、防犯意識の向上や犯罪抑止の観点から設置された。
設置構想は昨年当初に浮上。その後間もない2月、紀の川市で児童殺害事件が発生するなどしたため、設置に向けた機運が一気に高まったという。設置の賛否については、10の単位自治会ごとに住民の意見をまとめ、設置に賛成となった。地区内には、防犯カメラ稼働を示す啓発看板も30カ所に設置した。導入の初期費用は500万円。
運用にはプライバシー保護が課題となるため、基本的に住民の閲覧はせず、事件や行方不明者の発生などで警察から要請があった場合などに限定して提供するとしている。映像の保存期間は1週間で、それぞれのカメラ機器の中で記録する。設置作業にあたっては、映像に映り込む民家計10軒に同意書へのサインを依頼。全世帯が好意的に協力を申し出たという。
地区内の市立湊小学校の中村典弘校長(60)は「4月には新1年生も入学してくるので、防犯カメラで24時間見守っていただけることは本当にありがたいです」と話し、犯罪抑止効果を期待している。