実証実験で8月末に結論 統計局の県移転

政府の「まち・ひと・しごと創生本部」(本部長=安倍晋三首相)は22日、東京一極集中の是正に向けて検討してきた政府機関の地方移転に関する基本方針を決定。県が提案していた総務省統計局と統計センターについては、可否を検討するための実証実験を行い、8月末までに結論を出す方針を示した。

基本方針では、同局の機能確保、他地域の理解が得られるかという視点から、「和歌山県への移転による具体的なメリットを明らかにする必要がある」とし、ICT(情報通信技術)を活用した実証実験などで検証するとした。

仁坂吉伸知事は同日の定例記者会見で「移転のデメリットはそんなにないと思っている。政府に最大限協力し、前向きに取り組んでいく」と述べた。

京都府提案の文化庁は数年内の全面移転を明記。徳島県提案の消費者庁は和歌山県と同様、8月末に結論を出すとした。特許庁(大阪府、長野県提案)、中小企業庁(大阪府提案)、観光庁(北海道、兵庫県提案)、気象庁(三重県提案)の移転は見送った。