海南駅で初 化学テロに備え合同訓練
不特定多数の人が集まる場所での化学テロに対応しようと、海南署などは26日、海南市名高のJR海南駅で対処訓練を行った。
来月、三重県で開催される伊勢志摩サミットを目前に控え、いつ、どこで発生するか分からないテロに向けて関係機関の連携をより強化する狙いがあり、警察の他、市消防本部、JR西日本などから約60人が参加。
同駅での合同テロ訓練は今回が初めてとなる。
訓練は駅1階の待合・展示ルーム付近で異臭(青酸ガス)が発生したと想定。駅利用者の3人がせき込むなどの症状を訴えながらコンビニ店員や駅員らに助けを求めた。
駅員が通報し、臨場した警察、消防が対応。防護服に身を包んだ消防隊員が負傷者を救護し、駅前に設置した脱衣除染エリアで除染した。警備部機動隊は、異臭発生元で有毒ガス検知器を使い、ガスの系統を調査。汚染物密封器に入れて除去した後、構内に中和剤をまいた。
講評で島泰弘署長は「初期の目的は達成できた。実践的な訓練ができたことは意義深い」と話した。