社葬に1200人 サンコー創業者・角谷さん

先月10日に胆管細胞がんのため81歳で死去した、家庭用品製造・販売業、㈱サンコー(海南市大野中)の創業者で取締役相談役の角谷勝司(本名=勝義)さんの社葬が13日、和歌山市手平の和歌山ビッグホエールで営まれ、各界から約1200人が参列した。

勝司さんは昭和37年3月に同社の前身・角谷勝司商店を創業し、地場産業の家庭用品業界をけん引してきた。海南商工会議所会頭、海南特産家庭用品協同組合理事長などの要職を歴任し、産業振興などへの功労に対し、旭日双光章、国税庁長官表彰などが贈られている。

社葬では大型スクーリーンに勝司さんの歩みを紹介する映像が流れ、社葬委員長の神出政巳海南市長が「地元への愛情が人一倍深く、市のため、地域のために尽力された。安らかにお眠りください」と式辞を述べた。

仁阪吉伸知事は「県にとっても市にとっても素晴らしい職績を残された優秀な経営者でした。残された私たちが愛するふるさとのために力を尽くしていかなければなりません」と弔辞を述べた。

友人代表でオカジ紙業㈱の大岡淳人取締役相談役、社員代表で山崎雅史専務取締役が別れの言葉を送り、参列者は祭壇に向かい焼香した。

最後に喪主で長男の太基社長が「苦労も力に変え、ひたすら仕事に全てを注いだ人生でした。守るべきものがあれば人は強くなれる。故人もまた地域の皆さまや社員、家族のためにと心をより一層強くし、励んでおりました。真剣なまなざし、叱咤激励の言葉の数々は私たちの胸に刻まれています。故人が築き上げた礎や人生のいくつもの教えを次の世代へと託すことが、われわれの使命だと思っています」と述べた。

あいさつする喪主の太基さん

あいさつする喪主の太基さん