がん患者支援の輪を リレーフォーライフ

がんの制圧、がん患者支援の輪を広げるチャリティー活動「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2016わかやま」が14、15日、和歌山市の和歌山城砂の丸広場で開かれ、約1200人が訪れた。

公益財団法人日本対がん協会、医療従事者らで構成する実行委員会が主催。1985年にアメリカで始まった運動で、日本では10年目を迎え、和歌山では3度目の開催となった。

「リレー・ウオーク」では、がん患者を先頭に家族や支援者らが続き、交代で夜通し歩き続けた。がん患者が特に孤独と不安を感じる夜を共に過ごし、朝を迎えることを意味し、大勢が参加した。

ステージでは、音楽演奏や詩の朗読、がんを語るシンポジウムなどが行われた。夜には、がんと闘う人たちへの励ましのメッセージなどをつづったバッグを飾り、明かりをともす「ルミナリエ」の光が会場を包んだ。

会場内には協力団体による48のブースが設けられ、収益金や寄付金は同協会を通じがん患者支援に充てられる。

開会に訪れた尾花正啓和歌山市長は、関係者に感謝し、市として市民の健康づくりに努める姿勢を示した。実行委員長で公立那賀病院の診療放射線技師、野上哲也さん(45)は「和歌山のがん死亡率は高い。患者が自分だけで抱えこんでしまうことなく、このイベントを通じてつながりができれば」と話していた。

リレー・ウオークをする参加者ら

リレー・ウオークをする参加者ら