憩いの場に猫デザイン 井ノ口簡易郵便局

 老朽化に伴い、建て替え工事を進めていた紀の川市貴志川町の貴志川井ノ口簡易郵便局(西嶋祐紀代局長)が新たな姿に生まれ変わった。今月から営業を再開し、近隣の利用者からは喜びの声が上がっている。

 西嶋局長によると、以前の建物は傷みが激しく、大雨の日には10カ所ほどで雨漏れが発生し、バケツを置いて対処していたという。また、耐震面にも問題があり、利用者の駐車場も設けられていなかった。

 昨年12月から解体作業を行い、ことしに入り建築工事を開始。4月末に完成した。新たな建物は、木造1階建てで、床面積は53・1平方㍍。以前より規模を縮小して、4台分の駐車スペースを確保した。

 郵便局には3人が勤務。皆、動物好きということもあり、近くを流れる貴志川の河川敷に捨てられていた猫の世話をしていた。地元の獣医に頼んで避妊手術を行い、多い時には12匹を世話していたこともある。数は減少したものの現在も2匹の猫の世話をしており、局内の時計や傘立て、マットなどは猫の形やイラストがあしらわれたものでそろえられている。

 西嶋局長は「気軽に利用してもらえる憩いの場になれば。ずっとずっと続けていきたいです」と話している。

 営業時間は午前9時から午後4時まで。土日祝日と盆、年末年始は休み。

猫の置き物などが飾られた内部

猫の置き物などが飾られた内部