和大が大正大と協定 地域貢献の人材育成
和歌山大学(和歌山市栄谷、瀧寛和学長)と大正大学(東京都豊島区、大塚伸夫学長)は14日、教育や研究、地域貢献などの分野で広く協力を図るため、包括的連携協定を締結した。和歌山大学で両学長が出席して調印式が行われ、和歌山の地方創生に資する人材育成などを目指すことを確認した。
大正大は、ことし4月に地域創生学部を設置し、座学と全国各地での実習を組み合わせた教育課程をスタート。全国の自治体や大学と連携し、フィールドワークの拡充や研究などの連携を進めており、和歌山県内では御坊市を拠点に活動を予定している。
和歌山大は、田辺市に設置した南紀熊野サテライトを拠点に、紀南地域の生涯学習に貢献し、地域をフィールドとした教育・研究活動を展開してきた実績があり、大正大の取り組みに賛同し、今回の協定締結に至った。
協定では、地域を志向する教育・研究の推進に関すること▽学生及び教職員の交流に関すること▽地域の活性化、振興に関すること――の3点で連携を進めるとしている。
具体的には、地域人材育成教育に関する情報交換と研究者交流の促進、地域人材育成のための短・中期内地留学、遠隔地教育(TVシステム、Eラーニング)による単位互換の実施、フィールドワーク、インターンシップ教育の共同実施などを想定している。
和歌山大はこれまで、県や県内企業、大阪府内の総合大学などと「紀の国大学」をつくり、実践的なキャリア教育を展開し、学生の県内就職率の向上や地域の雇用創出を推進する事業に取り組んでいる。今回の協定は、紀の国大学以外の県外大学と結ぶ初の協定となった。
協定の期間は平成32年3月末まで。両大の合意により更新できるとしている。