美浜の食で晩ご飯 中之島子ども食堂を支援

毎月第2・4水曜日に和歌山市中之島の柔道会館で開かれ、地域住民が晩ご飯を共にしている「中之島子ども食堂」に22日、美浜町の食材が届けられた。同町内で月1回マルシェイベントを開催する「ええやんMIHAMA夕暮れ市」の役員をはじめ、同町商工会、同町職員らが訪れ、晩ご飯を提供。同食堂を運営する新家貢さん(53)は「子どもたちを支えてくれるつながりができて本当によかった」と支援の輪の広がりに感謝している。

同食堂は一人で食事をする「孤食」や経済的な理由で十分に食事ができない子どもらを支援する全国的な取り組み「こども食堂」の一環として、県青少年育成協会の活動で子育てに関する講座を開いている新家さんがことし4月にオープン。子どもだけでなく、誰でも訪れることができる。

新家さんの講演に参加したことがある同町商工会の大串泰弘さん(53)がフェイスブックで新家さんの子ども食堂の取り組みを知り、応援したいと夕暮れ市の役員に声を掛け、実現した。この日の晩ご飯には夕暮れ市からシラス、ちらし寿司をはじめ、同町から煙樹ヶ浜の松葉たい肥で育てられた特産「松キュウリ」「松トマト」が用意され、参加した子どもたちは同町の食の魅力を堪能した。

ちらし寿司の上にシラスをたっぷりのせ、笑顔で頬張る子どもたちの姿に、夕暮れ市の会長、谷信子さん(64)は「こういう機会に美浜の食べ物を思い切って食べてほしいですね」とにっこり。大串さんは「子どもたちの笑顔が見られただけでも、来てよかったと思いました。美浜の食材を知ってもらう機会にもなりましたね」と笑顔で話していた。

晩ご飯の他に、同町のゆるキャラ「まつりん&ぼっくりん」のオリジナルグッズをプレゼント。同町にゆかりのあるデンマークのクヌッセン機関長を紹介する紙芝居もあり、子どもたちは楽しみながら同町に親しんでいた。

美浜の食材を振る舞った夕暮れ市の役員ら

美浜の食材を振る舞った夕暮れ市の役員ら