県内地盤の2候補追い込み 参院選比例区
終盤戦に突入した参院選。和歌山選挙区では3候補が激しい火花を散らして最後の票の上積みを狙う中、県内に地盤を置く比例代表の2候補も懸命だ。今回の比例は、改選48議席に対し164人が立候補。政党名または個人名での得票へのせめぎ合いは、選挙区とは異なる戦いとなっている。
■坂口候補
共産新人の坂口多美子候補(40)は昨年8月から、党公認で和歌山選挙区への出馬に向けて準備を進めてきた。ことし5月、市民団体「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合わかやま」から、野党統一候補として無所属新人の由良登信候補(64)の擁立が決まると、比例からの立候補に変更。主に若い世代に向けた政策を中心にアピールし、最低賃金の引き上げや一人親世帯の支援強化などの政策への支持を訴えてきた。
一方で、党として比例は第一次候補9人の当選を優先しているため、投票用紙には個人名ではなく、政党名の記入を呼び掛けている。平成25年の前回参院選では、県内の共産の得票総数は4万5461票。さらなる上積みを目指す。
■大江候補
自民元職の大江康弘候補(62)は前回、個人名で県内約3万票、全国で約6万票を獲得したが、党が18議席を獲得したのに対し、21番目の得票にとどまり、涙をのんだ。2度目の党公認を受け、返り咲きを目指す。
今選では、党の比例獲得議席が増えるとの見方もある。この3年間の活動で、前回からどれだけ個人名の票の上積みが図れたか真価が問われる選挙であり、当選へ支持者の期待も高まる。
期間中は、県内全域で精力的に選挙活動を展開。持ち前のエネルギッシュで素早い行動力を前面に押し出し、PRしている。党県連も「和歌山からもう一人」を合言葉に、全面的にバックアップしており、当選に向けて最後の力を振り絞っている。