希望がゆきわたる国づくり 給付型奨学金など実現へ全力

 今月10日に行われました第24回参院選では、皆さまの多大なるご支援を頂きまして公明党は選挙区では兵庫、大阪を含む7、比例区7の計14議席を獲得しました。7選挙区勝利は党の歴史で初めてであり、歴史的な快挙です。14議席獲得も過去最多に並ぶ結果でした。和歌山県におきましては熊野正士への幅広いご支援を頂き、比例区で公明党票7万9133票を獲得。公明党への得票率18%、絶対得票率9・4%は、47都道府県の中で和歌山県が1番となりました。また連立を組む自民党の鶴保庸介さんも念願の30万票を獲得し、見事4選を果たしました。厳しい選挙情勢の中で献身的にご支援くださった皆さま、血のにじむような奮闘で公明党を押し上げてくださいました皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです。今後は、和歌山の公明党議員団が一丸となって、お約束した政策の実現に取り組んでまいります。
 話は変わりますが、皆さま、2020年に東京オリンピック競技大会・パラリンピック競技大会が開催されることは周知の通りと思います。東京都で開催されるので、和歌山県の私たちは試合を観戦に行くだけでそれ以外はあまり関係ないと思われている方も多いのではないかと推察いたします。しかし政府はホストタウン構想を立ち上げ、日本全国にホストタウンを展開しています。ホストタウン構想とは、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会開催に向け、スポーツ立国・グローバル化の推進・地域の活性化・観光振興等につなげる観点から、参加国・地域との人的・経済的・文化的な相互交流を図る地方自治体を「ホストタウン」として日本全国に広げるというものです。私も構想立ち上げ当初から積極的に推進してまいりました。
 先月14日に遠藤利明オリンピック・パラリンピック担当大臣よりホストタウン第2次登録が発表され、和歌山県と和歌山市がカナダとオーストラリア、和歌山県と串本町・那智勝浦町がトルコ、のホストタウンとして登録されました。構想を一貫して推進してきました私には、この登録決定はこの上ない喜びでございます。1次登録では69件の申請のうち44件、2次登録では83件の申請のうち47件しか登録されませんでした。そのような状況の中、和歌山県内2件の登録が実現したことは、大変意義のあることで誠にうれしく思います。
 今後ホストタウン登録された県市町は、各国の選手団・報道陣・サポーターなどの関係者・観客さらには観光客等の迎え入れや事前合宿の準備等々忙しくなると思います。知恵を絞り、外国のお客さまにおもてなしをして、飛躍の契機にしていただきたいと心より願うものです。
 さて奨学金について現状をご報告致したいと思います。私が導入を強く求めてきた「所得連動返還型奨学金」が来年2017年4月の新入学生を対象に始まります。募集は今年4月から始まっています。この新しい奨学金は、日本学生支援機構の無利子奨学金を受ける大学生・短大生・大学院生などが対象です。月額2000円を最低返還額として、住民税の課税所得の9%を返還額とします。例えば貸与額約260万円の私立学生では、年収300万円だと返還月額は現行より約5500円減額となります。私は、今回導入される所得連動返還型を、負担が少ない奨学金制度を目指し、今後有利子奨学金や既卒者への適用を進めてまいります。
 政府は、先月2日の閣議で「ニッポン一億総活躍プラン」「骨太の方針」を決定しました。その中で、子育て支援として返済不要の給付型奨学金について「創設に向けて検討を進める」と明記されました。私たち公明党は、「給付型奨学金推進プロジェクトチーム」をいち早く設置しました。私はプロジェクトチームの事務局長として積極的に活動いたしました。有識者や行政からヒアリングを行うとともに、具体的な方策の検討を行いました。そして安倍晋三内閣総理大臣には4月22日に、馳浩文部科学大臣には4月26日に、そして菅義偉内閣官房長官には5月12日、加藤勝信一億総活躍担当大臣には5月17日と、次々に精力的に、給付型奨学金制度の実現を申し入れてまいりました。最初政府は厳しい対応でした。しかしこのような活動がこのたびの「創設に向けて検討を進める」との閣議決定として明記され、形となりました。
 私は、未来を担う子どもたちや学生、青年の皆さんが夢や希望をもって活躍できる社会にしなければいけないと思います。希望がゆきわたる国をつくるため、全力で取り組んでまいります。