医大が調査委設置 前教授が現金受領の疑い

 県立医科大学 (和歌山市紀三井寺) の腎臓内科・血液浄化センターの前教授が、 医師を派遣していた同市内の民間病院などから現金を受け取っていた疑いがあるとして、 同大学は6日、 同センターを含めた全医局を対象に調査する調査委を立ち上げた。 同日、 記者会見を開き、 板倉徹理事長は 「事実関係を究明し、 全てのことを把握して、 どのように大学を改革していくか考えたい」 と述べた。

 調査委は、 同大医学部教授3人と事務局長1人、 弁護士1人、 公認会計士1人の計6人。 約1カ月をめどに調査し、 結果を公表する。

 板倉理事長は会見で、 「寄付いただいた浄財に関しては適切に事務処理し、 県民医療・学術向上のため活用させていただいている。 前教授の事実関係については把握できておりません」。 前教授が現金を受け取っていたとされる10年ほど前までさかのぼって調査することを明らかにし、 「調査期間は1カ月を予定しているが、 内容によっては長引く可能性もある。 大学としての処分も、 それによって考えたい」 と述べた。

 また、 医局の秘書などの給料を複数の関連病院が肩代わりしていたという報道について、 事実を把握していたかどうかを問われ 「調査委が詳細に調べる。 事実関係を正確に把握することが大事。 それによってどのようにすべきか考えたい」 と言及を避けた。