岩出中、初の全国大会へ 総体軟式野球
第65回近畿中体連夏季総合体育大会軟式野球の部が8~10日、和歌山市毛見の紀三井寺公園野球場であり、岩出市立岩出中学校が3位に輝き、全国大会の出場を決めた。大会は19日に新潟県で開幕。同校初となる全国の舞台に、周囲の期待は一層高まっている。
同校は、近畿大会1回戦で稲枝(滋賀2位)を3―0の完封で下し、2回戦は郷荘(大阪1位)を3―1で退けた。
準決勝の天理(奈良2位)戦では、3点を追う最終回に4連続安打の集中打で2点を返上。さらに2、3塁と逆転の好機をつくったが、後続が倒れ惜しくも敗れた。
全国への残り1枠を懸けた3位決定戦は、西脇南(兵庫2位)と対戦した。ここまで3連戦で先発してきた山田がここでも先発マウンドに上がり、116球の力投。変化球を低めに集め、西脇南打線をわずか3安打2失点に抑えた。攻撃では4回、2死1塁から小﨑の3塁打で先制し、続く永山の中前打で加点。同点とされた直後の5回に2、3塁と攻め、内野ゴロの間に勝ち越した。
全員野球で手に入れた夢舞台の出場切符。選手たちは、安定した守備から攻撃の流れをつくった。4試合に先発した山田は計414球の熱投。地方予選を勝ち上がった強豪を相手に臆することなく、1回戦は4安打完封、2回戦は1安打完投の活躍で勝利に貢献した。準決勝で継投した長廣もピンチを最少失点に切り抜けた。捕手の堀内は的確な采配で両投手をリード。走者を出した場面では、盗塁阻止で投手陣を支えた。打線は上位から下位まで隙なく、どの打順からでもチャンスメーク。好投手を相手に毎試合3点を奪い、勝負強さも発揮した。
主将の長廣は「団結力が良かった。チームの目標だった全国大会でも、自分たちの野球をしたい」と意気込み。エースの山田は「ピンチをつくらないようにテンポ良く投げたい。ここまで頑張ってきた仲間と最後の舞台で力を出し切る」と力強く語り、捕手の堀内は「しっかり守備をまとめ、優勝を目指して戦う」と話した。