田中・西岡選手が母校へ 後輩にメッセージ

 リオデジャネイロ五輪で活躍した体操男子団体優勝の田中佑典選手(26)とフェンシング女子フルーレベスト16の西岡詩穂選手(27)が21日、母校の県立和歌山北高校(和歌山市、宮本和幸校長)の2校舎で帰国報告を行い、後輩の生徒らにメッセージを贈った。

 最初の訪問となった西校舎(生徒463人)では、田中選手は高校時代の思い出として、クラブ活動の体操に明け暮れ、「ひたすら回っていた」と当時の努力を紹介。西岡選手は、リオでのエピソードとして、シャワーが水しか出ないようになり、修理してもらったハプニングなども披露した。

 生徒へのメッセージで田中選手は「スポーツや受験でも、これ以上ないほど準備をして、目標に臨めば、どんな結果になっても受け入れられる。挑戦し続ける人であってほしい」と諦めない心の強さの大切さを強調。西岡選手は「リオまでに、心が折れたこともあったが、周囲が支えてくれたから頑張れたので、皆さんも感謝の気持ちを忘れずに頑張ってほしい」とアドバイスし、4年後の東京五輪出場を目指す決意も述べた。

 普通科3年生の西出進之介君(17)は「自分もバドミントンをやっているので、北高の誇りである2人のように頑張りたい」と話していた。

 会場では、2人の他に同高出身でリオ五輪の近代五種に出場した三口智也選手(30)からのメッセージも紹介された。また、会場には田中選手の姉で、現在はタレントとしても活躍する元体操日本代表の田中理恵さん(29)の姿もあり、生徒から握手を求められるなど、人気だった。

 西校舎に続き、2人は当時通学していた北校舎(947人)も訪れ、後輩たちの祝福を受けた。

 和歌山市は24日午前10時から、ぶらくり丁などで、田中選手の凱旋パレードを行う。市消防音楽隊が先導して華やかにパレードを盛り上げ、同10時半からは、フォルテワジマ3階に会場を移し、第1号となる「市栄誉賞」を贈呈する。その後は来場者との握手会もある。

 問い合わせは、わかやまスポーツ伝承館(℡073・423・2215)。

後輩にメッセージを伝える西岡選手㊧と田中選手

後輩にメッセージを伝える西岡選手㊧と田中選手