研究者が古文書解説 和大ワークショップ

和歌山大学が所蔵している古文書・古典籍を一般に公開し、同大の教員が古文書の内容や価値を解説するワークショップが1日、和歌山市栄谷の同大付属図書館で開かれ、約20人が参加した。

同大紀州経済史文化史研究所主催の企画展「和歌山大学の古文書と古典籍」の関連イベント。同館の橋本唯子特任准教授が同大の前身・紀州藩校が所蔵していた和漢書からなる「紀州藩文庫」について、同大経済学部の上村雅洋教授が「紀州藩家老三浦家文書」についてそれぞれ解説した。

橋本特任准教授は、幕末の紀州藩が全国的に見て早くからドイツ式の軍制改革に着手し、近代徴兵制を導入するなど、先進的な取り組みを行っていたと紹介。上村教授は、三浦家文書について各当主の業績が書かれている他、参勤交代についての記述も見られると話した。

参加した同大大学院生の前野孝光さんは「国語科の教員を目指しており、古典の勉強を目的に参加しました。初めて聞く話が多く、勉強になりました」と話していた。

企画展は22日まで同館で開催中。

上村教授㊧の解説を熱心に聴く参加者ら

上村教授㊧の解説を熱心に聴く参加者ら