介護サービスの新拠点 パナが県内初開設へ
介護事業を手掛けるパナソニックエイジフリー㈱(大阪府門真市、和久定信社長)は、「泊まり」「通い」「訪問」の複数の介護サービスをワンストップで提供する在宅介護サービス拠点「パナソニックエイジフリーケアセンター和歌山北島」を11月1日、和歌山市北島に開設する。同社の介護サービス拠点は県内で初、全国では14カ所目となる。
オープンを前に同社の北村光専務らは説明会を開催。同施設は、パナソニックが手掛ける電化製品や住宅産業から得たノウハウを駆使し、利用者だけでなく介助を担うスタッフの負荷軽減を大幅に実現しているなどと強調した。
デイサービスで使用する浴室は、段差をなくし、またぎやすい浴槽を設置して利用者の安全性を高め、個浴できる2室の間をカーテンで仕切ることで、介助者が目配りや移動をしやすくし、介助効率を上げている。
施設の入退出には「顔認証システム」を採用。介助者の両手がふさがっている車いす介助時には、スムーズな開錠ができ、車いすに座っている利用者の安全を損なう心配が軽減される。
さらに、同社は利用者同士のコミュニケーションを重視。利用者がベッドに寝たまま集いのスペースまで移動できる離床アシストロボットを設置し、宿泊者が集い談笑できるよう、明るい居間のスペースを確保した。
北村専務は、家電メーカーであるパナソニックが介護事業に取り組んでいる理由を、創業者の松下幸之助の「人々の暮らしの向上と社会の発展に貢献する」という経営理念に基づいていると紹介。「施設の利用者をお客さまとお呼びしてサービスに努める。創業者生誕の地に恥じないように真剣に取り組みたい」と意欲を話した。
利用料金の目安は要介護3の場合で、ショートステイ(1泊2日、3食)9324円、デイサービス(昼食、入浴あり)1813円。
問い合わせは同社総合フリーダイヤル(0120・874・872)。