職員OB20人を特別消防団員に 和歌山市
大災害に備え消防力の維持と向上を図るため、和歌山市は消防職員OBによる「機能別消防団特別OB団員」20人を新たに設け、26日、市消防局で発足式が行われた。全国で3例目、中核市では初めての取り組み。
平成24年度から導入されている機能別消防団には、消防職員退職者が務めるOB団員もいるが、消防分団が実施する訓練の指導補助を行うことが活動のメーンだった。特別OB団員は、市内外の災害時に消防職員の出動により市内の消防力低下が懸念される場合に、市消防局からの要請に応じて業務に携わる。任命の対象は60~65歳のOBで、任期はおおむね5年間に設定されている。階級は、消防団の隊長に当たる部長級。
発足式には関係者約50人が出席。白樫秀樹団長が各団員に辞令を交付した。辞令を受けた元消防局長で市中小企業勤労者福祉サービスセンターの林正義理事長(62)は「任命されたからには、体力強化と維持に努めて、現役職員の中でも活動できるように準備しておきたい」と話していた。