和歌山からもっと留学を 和歌武者が講演会

 海外に留学し、飛躍する学生らを増やそうと、県内の学生グループが主催し、文部科学省の留学促進プログラム「トビタテ! 留学JAPAN 日本代表プログラム」を紹介するイベント「トビタテ! 留学JAPAN講演会In和歌山」を17日午後6時から、和歌山市のJR和歌山駅地下「わかちか広場」で開く。

 同プログラムは文科省が推進。国内の企業、団体が返済不要の留学奨学金を寄付することで日本からの留学生増加に取り組んでいる。平成25年に始まり、これまで約3500人が留学している。

 今回のイベントは、留学や海外ボランティアを通した地域づくりを進める学生団体「和歌武者」が主催。同団体は和歌山大学、県立医科大学、和歌山工業高等専門学校の学生約10人により結成。同プログラムや国際協力機構の留学プログラムによる留学経験者や、国際学会への参加経験者、留学志望の学生などが在籍している。

 和歌武者代表の和高専物質工学科5年の嶋田仁さんによると、県内では留学に関する情報を知る機会が少ないという。学校でもポスターが掲示されている程度で、留学したい学生にもなかなか情報が入ってこないのが現状だ。「トビタテ! 留学JAPAN」でも県内から留学した学生は5人しかおらず、全国的に見てもかなり少ない。

 和歌武者メンバーで和大観光学部4年の西上怜歩さんは、同プログラムの中でも、留学で地域活性化のスキルを学び、地元企業が必要な人材を育成できる「地域人材コース」の県内参加企業はいまだないため、社会人にも同プログラムの存在を知ってもらいたいという。

 イベントでは、実際に同プログラムで留学した和歌山ゆかりの学生4人が登壇し、県内の社会人と共に、留学体験談や経験を通して和歌山に貢献できることについてディスカッションを行う。

 嶋田さんは「和歌山は人や情報との出会いが少ない。若者は新しい経験をすることで成長できると思うので、まずはイベントで成長の機会を見つけてほしい」、西上さんは「多様な分野の留学生が集まるプログラムはめったにない。夢をしっかり持った人たちなので、学生が進路を決めるヒントを得られれば」と話し、参加を呼び掛けている。

 開場は午後5時半。参加費無料。入退場自由。留学に興味のある高校生や大学生、進学先で留学したい人らが対象。

 問い合わせは和歌武者(メールwakamusha.ryugaku@gmail.com)まで。

「留学のこともっと知って!」と西上さん㊧と嶋田さん

「留学のこともっと知って!」と西上さん㊧と嶋田さん