公立夜間学校設立を 和歌山市に要望署名
戦争などの理由で義務教育を終えられなかった人が通う公立夜間中学校の設立を求め13日、和歌山市の岩橋夜間学校が原一起市教育長へ2597人分の署名を渡した。
同校は県内唯一の自主夜間学校として設置されており、これまでも公立夜間中学校の設立を求める署名活動を行ってきた。今回は義務教育未修了者の教育を受ける機会の確保などに関する教育機会確保法が制定されたことを受け、学校設立の機運を高めようと昨年12月から署名活動を行ってきた。毎回、同校の生徒が中心になって署名活動を進めていたが、今回は近畿夜間中学生徒会連合会や、埼玉県の自主夜間中学校などにも協力を得て過去最多の署名が集まった。
受け渡しは市役所の教育長室で行われ、同校の生徒である北川順子さんと松本誠さんから原教育長に署名が渡された。
原教育長は「市議会の代表質問でも夜間学校の話は出たばかり。すぐにというわけにはいかないが、考えていきたい」と設置に向けて前向きに語った。
北川さんは「夜間学校への通学で、もっと早く勉強と出合いたかったと思った。自分が元気なうちに少しでも公立の夜間中学に通えたら」と早期の設立を訴えた。
同校では今後も機会があれば署名活動を行う予定。