留学生が曜日オーナーのカフェ ルイーダで

事務所を共有することで多様な法人や個人が活発に交流し、新しいビジネスやプロジェクトが生まれることを目指す和歌山市十二番丁のシェアスペース「Luida(ルイーダ)」は、キッチンエリアを利用し、曜日オーナー制のカフェ事業をスタート。1日には、マレーシア人留学生のルフィさん(23)が同国の郷土料理やコーヒーなどをメニューにカフェ「ラササヤン」を開いた。

1年契約で毎週土曜日の午前10時から午後5時まで営業。賃料は不要で、売上の30%を、同スペースの所有者、不動産仲介業を手掛ける「㈱ONEDAY ESTATE(ワンデイ・エステート)管理人順子」に支払う仕組み。

同社の南順子社長はシェアスペースについて「用途が広いので、さまざまな人の交流やアイデアが生まれます。オーナーとして場所に育てられているように感じます」と話し、カフェ事業開始にあたっては「起業を目指す人の勉強の場としたいので、希望者と面接して、将来のビジョンや目玉商品を持っているかどうかなどを確認します」とポイントを語る。

土曜日オーナーのルフィさんは和歌山大学システム工学部で学んでおり「留学生と日本人の交流の場をつくりたい」とカフェ営業を希望した。フェイスブックでPRしたところ、母国の友人がとても喜んだという。

カフェ店主を初めて経験するルフィさんは「適当に調理してはいけないところが難しい。仕込みに一晩かかったこと、来店者が少なかったことなど、課題を考えて改善したい」と話していた。

来店した、留学生の生活必需品などをサポートするNPO法人WINコンコードの富田祐里さんは「県民でも、交流の場を新しく立ち上げることはなかなかできないのに、留学生がそれをやってくれてうれしい。応援したくて来店しました」と笑顔だった。

同カフェ事業は、大阪府岸和田市在住の女性や湯浅町出身の女性などの出店が決まっており、月・木曜日を残すのみとなっている。

カフェに挑戦したエプロン姿のルフィさん(中央)と来店者

カフェに挑戦したエプロン姿のルフィさん(中央)と来店者