香港と関係強化へ 貿易発展局幹部が来県
香港貿易発展局の朱耀昌(サイラス・チュー)日本首席代表が4日、来県し、県庁の仁坂吉伸知事を表敬訪問した後、和歌山市坂田の㈱島精機製作所を視察し、同社の島正博会長から製品や製造設備などについて説明を受けた。
同局は1966年に設立され、東京と大阪を含む世界46都市に事務所を設置。香港の対外貿易促進に向け、香港企業の製品やサービスを紹介している他、中小企業のビジネスチャンス創出を支援している。県と同局は2013年7月に「相互交流に関する合意書(MOU)」を締結して以来、香港で開かれる観光や食、家庭用品などのフェアに県内の事業者が出展し、互いに経済ミッション団を派遣するなど、交流を深めている。
朱日本首席代表は、1997年に同局へ入局し、貿易プロモーション活動に従事。2012年から約5年間、台湾代表を務め、5月28日付で日本首席代表に就任した。プライベートで県内を訪れたことがあるといい、同局大阪事務所の伊東正裕所長や関係者3人が同行した。
仁坂知事との会談で朱日本首席代表は和歌山について「自然と精神的なものの両方が楽しめ、食も豊か」と話し、観光地としての潜在的な魅力を高く評価。県との関係では「和歌山には良い製品を作る会社がたくさんある。国際展開を希望する会社が香港での見本市に参加する際の補助制度もあるので、ぜひ利用してほしい」と話した。
仁坂知事は「香港はトレーダーや見本市が多い。われわれにとって最高のパートナーだと思っている」と応じた。
県は、19日から25日にかけて開かれ、毎年約100万人が参加する書籍や観光の展示会「香港ブックフェア」に観光PRのブースを出展する。9月には、同局のマーガレット・フォン総裁が来日し、県内を含む西日本各地を訪れる予定。