当初設計案を推進 和歌山市民会館で市長
和歌山市の尾花正啓市長は18日の定例記者会見で、新市民会館小ホールの基本設計案に対し文化団体から見直しを求める意見が出ていることにふれ、「スピーカーが使えないとか、全く演劇ができないなど、ちょっと誤解もあったのかなと思う」と述べ、設計案通りに整備を進める考えを示した。
小ホールをめぐっては、6月に市議会経済文教委員会が関連予算を含む本年度一般会計補正予算案を可決。付帯決議で市民や各団体の意見を聞き、同委員会への説明責任を果たすよう求めている。
基本設計案は舞台壁面に固定式の反響板を設置し、席を固定席としている。文化団体は舞台袖や可動席などの設置を求め、6月に見直しを求める約5200人分の署名を提出していたが、要望には応じないかたちとなった。
尾花市長は「講演や式典、小規模な演劇、ダンスなどもかなりの部分をしっかりできるようにするので大丈夫だと思う」と述べ、設計案に理解を求めた。
また、市民図書館への指定管理者制度導入に、一部の市民から指定管理者が変更された場合のサービス低下や職員の雇用の不安定化を懸念する声が上がっていることについて「(導入は)市民サービスの向上が大きな目的」と意義を強調。「早い段階で指定管理者を決めることで、図書館が使いやすい構造になるよういろんな意見をもらえる」と述べた。