戦艦大和鎮魂曲も 宮井紀行ニューアルバム

 和歌山県美浜町出身で和歌山工業高校を卒業し、プロの歌手となって現在は鹿児島を拠点に活動している宮井紀行さん(39)がニューアルバム「青写真」をリリースした。ふるさと美浜町のPRソングやプロバスケットボールチームの応援歌など9曲入りで、戦争末期、鹿児島沖の戦闘で亡くなった戦艦大和などの英霊に捧げる「千の蜻蛉」も収録。「これまでで最もメジャー感がある」と渾身の作品に仕上がった。

 宮井さんは和歌山工業高校時代、野球部に所属し、寮の友達に教わってギターの弾き方を覚えた。鹿児島県内の大学に進学後、友人と2人で「なまず」を結成。繁華街「天文館」でのストリートライブが人気を集め、一気にメジャーへの階段を駆け上がったが、ブレイクならず、4年足らずで解散した。

 宮井さんは鹿児島に戻り、平成17年4月、ソロとして音楽活動を再開。13年目のことしは3月から全国ツアーをスタートさせ、8月31日に5枚目のアルバム「青写真」を発売。翌9月1日には美浜町の喫茶「みはる」で43カ所のツアーを締めくくった。

 アルバムは、リオデジャネイロ・パラリンピック応援歌の「見えない勲章」、プロバスケ鹿児島レブナイズ公式ブースターソングの「明日の開拓者」、美浜町PRソングの「僕の生まれた街へ」など9曲入り。昭和の戦争を風化させないため、枕崎市にある火之神公園平和祈念展望台奉賛会の依頼を受けて作った「千の蜻蛉」も収録し、「これまでのアルバムの中で最もメジャー感があり、どの曲にも自分だけでなく、いろんな方の熱い想いが詰まっています」という。

 ふるさとのファンに向けては「和歌山の皆さんのパワーはしっかりいただいてます。遠く離れた鹿児島からではありますが、これからもいい歌を作って全国に届けていきますので、応援よろしくお願いします」とメッセージ。10月1日には単独では過去最大規模、1501席の宝山ホール(鹿児島市)の単独ライブに挑戦する。

 アルバムは定価2000円(税込み)。購入は宮井紀行ホームページから。問い合わせはStudio381(℡099・250・6239)。

ふるさと美浜のライブで歌う宮井紀行さん㊧(1日、喫茶みはる)と、5枚目のフルアルバム「青写真」

ふるさと美浜のライブで歌う宮井紀行さん㊧(1日、喫茶みはる)と、5枚目のフルアルバム「青写真」