みやびな風情楽しむ 文協茶道部が花寄

 野の草花を生ける実演と茶席を楽しむ、和歌山県の和歌山文化協会茶道部(永岡一惠部長)のチャリティー花寄(はなよせ)茶会が17日、和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で開かれた。

 城下町和歌山を華やかに彩り、伝統文化に親しんでもらおうと開かれ、ことしで8回目。

 来場者はゆったりとお茶を味わった後、隣の会場へ移動。6枚の花寄びょうぶに掛けられた約70の花入れに、着物姿の会員らが次々と季節の花々を挿し入れるデモンストレーションを楽しんだ。花材は自宅庭などで育てたものがほとんどで、ホトトギスやフジバカマ、アザミ、ハギなどの野の草花がびょうぶを彩っていった。

 来場者も指名を受けて花寄に参加。部員に手助けしてもらいながら短時間で花を選んで生け、小学校1年生の男の子の参加もあった。

 永岡部長は「台風でお天気が心配な中、朝から多くの方に来ていただけて良かった。台風をも吹き飛ばすくらい、にぎやかな会になりました」と話し、同市の40代の女性は「いつもいい雰囲気の中でおいしいお茶をいただいています。お花も、生けられたものと生ける過程を見るのとでは違い、楽しめました」と笑顔だった。

 この日の収益は後日、日赤県支部に寄付される。

来場した6歳の男の子も花を生けた

来場した6歳の男の子も花を生けた