ビジネス交流に期待 ベトナム代表団来県
県内の企業や農業の視察、経済セミナーへの参加などのため、ベトナムのカントー市とロンアン省の代表団が15日から18日まで来県した。和歌山県和歌山市の県庁では仁坂吉伸知事が一行を歓迎し、県とベトナムのビジネスの交流促進などに期待を寄せた。
ことし5月、同国のチュオン・タン・サン前国家主席が来県した際、県とカントー市、ロンアン省は経済セミナーの県内開催で合意。17日に和歌山市友田町のホテルグランヴィア和歌山で開かれたセミナーに合わせての来県となった。
代表団一行は総勢54人。16日は紀の川市で廃棄物処理業、㈱ヴァイオスの桃山リサイクルセンターや、JA紀の里めっけもん広場、県果樹試験場かき・もも研究所を視察した。
県庁には日本の知事に当たるカントー市人民委員会委員長のヴォ・タン・トン氏やロンアン省人民委員会のグエン・ヴァン・ヅオック副委員長はじめ15人が訪問し、仁坂知事と記念品を贈り合い、歓談した。
トン委員長は「経済セミナーには大変期待している。カントー市も果物の栽培が主力産業の一つ。市への進出に興味を持ってくれる日本企業と出合えたらうれしい」、ヅオック副委員長は「セミナーを通じて、技術移転につながる情報交換ができたらと思う。環境対策や技能実習生の派遣にも関心を持っている」と話し、仁坂知事は「県がゲートウェイとなって多くの企業をセミナーに集めた。ビジネスマッチングの成功事例が出たらうれしい。研修生の受け入れは大変ウエルカムだ」と述べ、今後の関係強化に期待を示した。
カントー市の代表団は18日に帰国し、ロンアン省の代表団は引き続き大阪や東京を訪問する予定。