和歌山の修学旅行人気 本年度は4年前の倍

 県が首都圏などの学校を誘致しようと奮闘している、 体験型観光プログラム 「ほんまもん体験」 を組み込んだ修学旅行の参加校が年々増加している。 本年度は、 4年前の2倍になる26校が来県。 半数以上がリピーターで、 来年度にはこれまでなかった北陸地方からの来県も予定され、 参加県の広域化も進んでいる。 県観光交流課は 「海や川、 山など和歌山ならではの自然を生かしたプログラムが評価されているのでは」 と話している。

 同課によると、 県は数年前から、 首都圏などの学校教員や教育関係者、 旅行会社修学旅行担当者などを対象に修学旅行セミナーを開催。 過去に修学旅行で来県した学校の関係者が感想を報告したり、 同体験のプログラム提供者が 「ほんまもん体験」 の魅力を紹介してきた。

 昨年は、 誘致に向けて連携を深めようと、 県と観光連盟、 日高町・日高川町・みなべ町・白浜町・串本町・那智勝浦町など紀南地方の誘致協議会らで 「県体験型教育旅行湯地協議会」 を発足。 定期的に集まって首都圏へのPR方法などを話し合い、 和歌山の魅力発信を加速させてきた。

 ことしは、 仁坂吉伸知事が首都圏の旅行会社を訪問し、 トップセールスに乗り出す。

 県外の学校に人気のプログラムは、 熊野古道ウオークやカヌー(古座川、日置川)、シュノーケリング体験(串本町)、 藍染め体験(白浜町日置川地域)など。白浜町や串本町での民泊体験も好評という。

 来年度は、 新潟の公立高校や北海道の公立中学校の来県が予定されており、 現在のところ、 本年度並みの参加数が予定されている。同課は 「修学旅行のシーズンといえば春か秋。誘致しようと思えば実施時期の違ういろいろなエリアから誘致することが不可欠にもなる。 より広いエリアに和歌山の魅力を浸透させていきたい」と話している。