石田さん圧勝で7選 衆院選和歌山2区
衆院選の和歌山県第2区は、終始安定感のある戦いを展開した自民党前職・石田真敏さん(65)が7選を果たした。希望の党新人・坂田隆徳さん(38)、共産党新人・下村雅洋さん(62)、日本維新の会新人・栄隆則さん(53)は無党派層などへの浸透を図り懸命に追ったが、牙城を崩せなかった。
地元入りが遅れた石田さんだったが、短期決戦となった今選挙でも序盤から優位に選挙戦を展開。6期の実績と組織力を背景に北朝鮮問題の対応などを訴え、着実に票を固めた。過去の衆院選同様に安定感を示し、7万5772票を獲得。3氏に圧勝した。
民進党出身の坂田さんは、今月3日に希望の党から公認を受け、党を変更して選挙戦を展開。下村さんは安保法制廃止や改憲反対などの政策をアピール。栄さんは公示直前に出馬を表明し、短期決戦の中、議員定数の削減など身を切る改革を訴えた。いずれも反自民票や浮動票の取り込みを図ったが、必死の追い上げも及ばなかった。
午後8時にテレビで当選確実の吉報が伝えられると、石田さんはすぐに岩出市内の事務所に姿を現し、駆け付けた地元県議らから拍手で祝福を受けた。
台風の影響を考慮し、支援者には午後3時に当選時の式典の中止を発表。事務所で報道陣の取材に応じた石田さんは開口一番「ほっとしている。皆さんのおかげ」と支援者への感謝を口にした。今回の選挙について「日本は大きな変わり目にある。課題をしっかりやらないと安心できる未来を築いていけない。そういう意味では非常に大事な選挙だった」と振り返り、「短期間だったが、最後までやることをきっちりやれた」と話した。安全保障や防災・減災、地球温暖化に伴う気候変動などの課題を挙げ、「しっかり今から取り組まないといけない。安心できる社会、未来を築くために精いっぱい頑張りたい」と7期目の抱負を語った。