世界民族際をPR りら高校生が貴志川線で
アートを通じて国境を越え世界とつながるイベント「第9回世界民族祭」が11、12の両日、和歌山県紀美野町神野市場の町文化センターで開かれる。開催を広く知ってもらおうと、実行委員会事務局のりら創造芸術高校(同町真国宮、山上範子校長)の生徒が和歌山電鐡貴志川線の「うめ星電車」内でPR。踊りなどを交えて乗客らに来場を呼び掛けた。
和歌山電鐡の協力で実現。生徒13人と、同校の招待で来日したカンボジアの「くっくま孤児院」(森絵美子代表理事)の子どもら7歳から21歳の14人がそれぞれ、日本舞踊の「藤の幻想」やカンボジア伝統舞踊の「ココナッツダンス」を披露した。生徒らは授業で日本舞踊や能などを学んでおり、そろいの着物で美しく舞い、練習の成果を発揮した。
カンボジアから和歌山入りした子どもらは、日頃学んでいる日本語で「僕はメーサーです。将来は絵を描く人になりたいです」などと自己紹介。鮮やかな民族衣装を着た2人が息ぴったりのココナッツダンスを披露し、拍手を浴びた。また、子どもらがヤシ砂糖や卵などで作った焼き菓子が乗客らに振る舞われた。
踊りを終えた生徒と子どもらは声を合わせて「11、12日は私たちも踊ります。来てくださいね」と笑顔で来場を呼び掛けた。イベント会場となった列車内はにぎやかに盛り上がり、乗り合わせたシンガポールから訪れた旅行者は「ベリーナイス!」と喜んでいた。
世界民族祭の開催中は、同線貴志駅と会場の町文化センターを結ぶ無料シャトルバスが運行される。祭りの詳細はホームページ(http://sekaiminzokusai.com/)で。