手話言語条例が成立 12月県議会で全会一致
和歌山県議会12月定例会は最終日の19日、手話の普及や習得の機会確保などを目指し、取り組みなどを定めた「県手話言語条例」を全会一致で可決して閉会した。
平成23年改正の障害者基本法で手話が「言語」と位置付けられていることを受け、手話に対する県民の理解を深めることなどを目的とする条例。18日に議員提案で追加提出されていた。全14条からなり、県が市町村や関係機関と連携し、手話の普及や習得の機会を確保することや、手話を使用しやすい環境の整備を推進することなどが規定されている。
県議会本会議場には聴覚障害者団体の関係者らが傍聴に訪れ、可決、成立を喜んだ。
この日は他に、台風21号による被害からの復旧費など総額47億7600万円を増額する本年度一般会計補正予算案を含む27議案を原案通り可決、承認した。
意見書案の採決では、平成30年度の国予算で県の国土強靱(きょうじん)化や地方創生につながる社会資本の整備に必要な予算の確保▽計画的な道路整備に必要な予算の確保▽紀の川沿川地域の浸水被害の軽減対策▽長時間労働による過労死や過労自殺の根絶――を国に求める意見書4件を全会一致で可決した。