災害想定し連携強化 那賀振興局で図上訓練

 近い将来発生が予想される「東海・東南海・南海地震」に備えようと、和歌山県災害対策本部那賀支部は27日、岩出市高塚の那賀振興局で本年度の図上訓練を行った。

 ことしで3年目。訓練を通して、同支部や防災関係機関の連携を深め、災害時に迅速、的確に対応できる体制の確立を図る狙いがある。当日は同振興局の他、地方機関、岩出警察署、那賀消防組合消防本部の職員ら65人が参加した。

 訓練では紀伊半島沖を震源地とする最大震度7の地震が発生したと想定。訓練を仕掛ける側の統制部(コントローラー)と訓練を受ける側の演習部(プレーヤー)に分かれて実施した。

 統制部は被害内容などの状況を記したカードを演習部に付与しながら、訓練を進行させた。演習部は与えられたカードの状況に対応し、医療機関の受け入れ態勢の確認や県管理道路の被害状況確認、岩出、紀の川両市の被害状況などをまとめた。

 約2時間にわたる訓練を終えた後、各班が被害状況や応急対策実施状況などを報告。若林誠治支部長は「人命を最優先に考え、負傷者の救援対応を迅速に行うこと」などと、今後の指示事項を述べた。

被害状況などを確認する参加者

被害状況などを確認する参加者