24年ぶり選抜Vに期待 智弁和歌山の壮行会

 23日に阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する「第90回記念選抜高校野球大会」に出場する智弁和歌山高校野球部の壮行会が8日、和歌山県和歌山市冬野の同校で開かれた。1994年以来24年ぶりとなる春の優勝も期待される充実したチームに、生徒と教職員ら約1100人がエールを送り、選手たちは夢舞台での全力プレーを誓った。

 大会を主催する毎日新聞社の麻生幸次郎和歌山支局長から選抜旗の授与があり、藤田清司校長があいさつ。ことしのチームについて「走攻守3拍子そろった優勝候補」と述べ、全国の強豪を撃破することに期待を寄せた。さらに、選抜大会での県勢のこれまでの勝利数が95勝であることを紹介し、「5勝して優勝すれば100勝に届く。本番までに団結力と闘争心を磨いてください」と呼び掛けた。

 文元洸成主将(2年)は「応援してくださる皆さんにできる恩返しは『勝つ』こと。全身全霊を懸け、スタンドの応援の力も借りて、厳しい戦いを一戦一線勝ち抜いていきたい」と決意を話した。

 髙嶋仁監督は現チームについて、昨夏の甲子園で興南(沖縄)を相手に6点差から逆転勝ちしたことや、優勝候補の大阪桐蔭と1点差の好試合を演じたことが自信になったとし、優勝した94年のチームと比較して「一戦ごとに力をつけて優勝したチームと似たところがある。さらに状態を上げて甲子園に入りたい」とあいさつ。

 選手一人ひとりの紹介では、「センス抜群でプロ間違いなし」などと選手の長所をたたえ、課題も指摘する髙嶋流の解説に、選手はうれしそうにしたり、苦笑いを浮かべたりし、会場の生徒も大いに盛り上がった。

 生徒会の廣田有希留会長(2年)は「個々の力とチーム力を武器に戦い抜いてください」と激励の言葉を贈った。応援団とブラスバンド、チアリーダーが登壇し、伝統の応援曲「エル・クンバンチェロ」を演奏し、新たな応援曲「MiracleShot」も披露された。

迫力の応援で野球部を激励した応援団

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