個性豊かな50点 紀の川洋画クラブ40周年展

 紀の川市で活動する紀の川洋画クラブ(今田明代表)の40周年記念展が12日まで、和歌山県和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国ギャラリー龍門で開かれている。同市での作品展は5年ぶり。

 同クラブは公民館活動の一環として発足。西大井の打田生涯学習センターの教室で、海南市の楠瀬伸和さんを講師に約30人が学んでいる。県展をはじめ公募展で活躍するメンバーも在籍。

 今展では60代、70代を中心に24人と講師の油彩や水彩、色鉛筆画など約50点を展示。前講師の松谷弘子さんも賛助出品している。

 作品は人物や風景、花、静物画など多彩。龍門山のある身近な景色、幻想的な桜の木、白く輝く白崎海岸、緻密に描かれた躍動感のあるキジなど。具象、抽象を問わず、筆のタッチも雰囲気もさまざまな作品が並ぶ。

 紀の川市から訪れた片山晃久さん(76)は「趣味とはいえ、経験を積んだ方ばかり。見応えがありますね」と鑑賞。出品メンバーの土井康雄さん(79)は、紀の川で泳いだ幼い日の記憶を基にした油彩画の大作を出品。全体を茜色で包み、水辺を目指して歩みを進める麦わら帽子の少年を描き「これまでこのテーマで写実的に描いてきましたが、今回少し違った雰囲気に挑戦してみました」とにっこり。「共通のテーマはなく『それぞれの私』の個性ある作品。楽しく描いているのが伝わればうれしいですね」と話していた。

 午前10時から午後6時(最終日は5時)まで。

バラエティーに富んだ作品が並ぶ会場

バラエティーに富んだ作品が並ぶ会場