松源が岩出に新施設 県、市と立地協定締結
和歌山県内スーパーマーケット大手の㈱松源(和歌山市田屋、桑原太郎社長)は、仕入れから加工、配送までを一貫して行うプロセスセンターなどの新施設を岩出市根来に建設することを決定し、10日に市役所で同社と県、市が立地協定に調印した。
同社は生鮮食料品を中心とした地域密着型のスーパーを和歌山、大阪、奈良の3府県で38店舗展開している。ネット販売の利用が県外で増えており、既存工場の生産能力が限界に近づいている状況を受け、京奈和自動車道に近く他府県とのアクセスが良い岩出市に畜産や米、惣菜の加工を総合的に行うプロセスセンターや物流拠点の新設を決めた。県と市は立地奨励金の交付を予定している。
調印式には桑原社長と中芝正幸市長、土井安児県那賀振興局長が出席し、協定書に署名。桑原社長は「県内で一番といってもよいほど元気のある岩出市に拠点を建てることができうれしい。和歌山の素晴らしい農畜水産物を県内外に運んでいきたい」とし、「地域と共に大きくなり、近い将来に店舗数を50~60店舗に拡大していきたい」と意欲を示した。
中芝市長は同社について「買い物バスや宅配サービスを通じて地域に多大な貢献をされている」と話し、「岩出市を選んでいただきありがたい。市としてもできる限り協力したい」と述べた。土井局長は「県民にとってなじみ深い会社。建設地は交通アクセスも抜群だ」と立地を歓迎した。
新施設は、敷地面積2万8578平方㍍、延べ床面積1万2779平方㍍(うちプロセスセンター5966平方㍍)。3年間で新たに地元から正社員24人(うち同センター19人)を雇用する。投資額は39億7800万円(建物・設備)。来年9月の操業開始を予定している。