ふれあいエサやり体験開始 お城の動物園で
4月から㈲ワールド牧場が管理運営者となった和歌山県和歌山市の和歌山公園動物園で19日から、「動物のエサやり体験」が始まった。リニューアルを進める動物園での初のふれあい体験。より近い距離で接する動物たちはどんな表情を見せてくれるのか、実際に体験してみた。
体験は毎日午後1時半と2時半からの2回実施。エサは1カップ100円。雨天中止で、動物の体調によってあげられるエサの数量が変わる。
19日はシカのエサやりを実施。スタッフからニンジンの入ったカップを受け取り、柵越しにニンジンを振ってみるが、こちらを見ない。ちぎって投げるとこちらに気付いたのか、シカが寄ってきた。集まった3匹のシカは柵の間から鼻を突き出してくる。
想像以上の食いつきに驚いていると、さらに舌を伸ばしてニンジンを食べにきた。少しニンジンを近づけると、シカは鼻を突き出してパクッ。あっという間にニンジンを飲み込んだ。
その後も3匹のシカは押し合いながらニンジンを食べ、カップの中身はたちまちなくなった。
シカのきれいな瞳とりりしい角、柵の間から出す鼻のぬれ具合やぬるりと伸びるピンクの舌が近くで見られた。普段の距離では見られない動物の生態は、大人も子どもも引き付けるようで、来場者が続々とニンジンを持ってシカを呼んでいた。
友人と訪れた和歌山市中島の辻美乃里さん(28)と美杏ちゃん(0)はエサやりを体験し「ふれあいは動物も元気になっていいのでは。子どもたちもそんな機会が増えたら楽しいと思います」と話していた。
動物園では今後、ミニホースやウサギ、アヒルなど小型~中型動物へのエサやり体験も予定している。問い合わせは市和歌山城整備企画課(℡073・435・1044)。