地元50社の紹介本を高校生に配布 ウイング

 和歌山の魅力ある企業を紹介し、地元での就職を促進しようと、㈱ウイング(和歌山県和歌山市梶取、松下忠代表取締役)は14日、県就職支援ブック「COURSE(コース)和歌山北部エリア」を創刊する。県内初の取り組みで、有田以北のエリアを対象に、公立・私立高校など23校に3600人分を無償配布する。

 同社は印刷物の企画、広報などを手掛け、地元情報誌「ほうぼわかやま」などを発刊している。県外への人口流出が著しい県の現状に危機感を抱き、県内の若い人に地元で就職する選択肢を持ってもらうことを目的に、「コース」の創刊を企画。約半年をかけて完成させた。

 内容は、同社が選んだ魅力ある地元企業50社を紹介。設立の理念や企業の雰囲気、先輩社員の声といった役立つ情報を学生目線で伝えることで、企業への誤解や学生の希望とのミスマッチを防ぎ、学生と企業双方の利益につながることを目指している。

 松下代表は「和歌山の企業のことを知らずに県外へ出た場合、就職で和歌山へ帰ってくるという選択肢がない。魅力ある企業が和歌山にあることを高校生に知ってほしい」と力を込める。

 今月中には、同社が直接対象の高校に届け、3年生を中心に学校から配布される予定。また、12月には県南部エリア版の発刊も計画している。

完成した「コース」を手に松下代表(後列左)とウイング編集部の皆さん

完成した「コース」を手に松下代表(後列左)とウイング編集部の皆さん