県内小学校が過去最高20位 全国学力テスト

 文部科学省は7月31日、小学6年生と中学3年生を対象に4月に実施した「2018年度全国学力・学習状況調査」の結果を発表した。県内は、小学校の国語A・B、算数A・Bの合計の結果が過去最高の全国20位となった。

 和歌山県内は公立小中学校と特別支援学校、義務教育学校を対象に、小学6年生が228校、中学3年生が120校の計約1万4500人を調査。主に知識に関する問題の国語A・算数A・数学A、主に活用に関する問題の国語B・算数B・数学Bと、3年ぶりに実施の理科に加え、生活習慣や学習環境などに関するアンケートを行った。

 県内の平均正答率は、小学校が国語Aで調査開始以来、初めて全国平均を上回る72%(全国71%)で10位。国語Bは全国平均と同等、算数A・Bは全国平均をやや下回った。中学校は一昨年度から改善がみられ、数学Aで平均を上回る67%(同66%)で10位。国語A・B、数学Bは全国平均を下回った。

 問題の無回答率は小学校で全教科で全国平均より低く、中学校では国語Bが全国平均より高くなったが、その他の教科では低かった。

 生活・学習環境に関するアンケート調査では、「勉強は好きですか」の質問に「当てはまる」「どちらかといえば、当てはまる」と回答した割合は、小学校算数では64・8%で全国平均64・0%を上回ったが、小学校理科、中学校数学では全国平均をやや下回り、中学校理科では全国平均62・9%を大きく下回る57・2%にとどまった。

 県教育委員会は「少しずつではあるが、小学校を中心に学力や授業に対する意識に改善がみられる。市町村教委と一体になり、組織的に授業改善、学力向上の取り組みを進めてきた成果だ。今後も学力向上を図る土台をしっかり築き、安定した結果が出せるよう、県教委と学校が一体となって子どもに自信と誇りを持たせるために取り組んでいきたい」と話している。

県内と全国の平均正答率の比較

県内と全国の平均正答率の比較