世界ジュニア相撲選手権V 和商の花田君

7月21日に台湾・桃園市で開かれた第15回世界ジュニア相撲選手権大会で、日本代表として出場した和歌山県立和歌山商業高校2年の花田秀虎君(16)が個人戦無差別級で優勝を飾った。同大会での個人優勝は県初。花田君は団体戦の優勝にも貢献し、1日の報告会見で「サポートしてくれた学校や県の方々に良い報告ができてうれしい」と喜んだ。

大会は国際相撲連盟などが主催し、2年に1度開催。18歳以下を対象に、今回は世界14カ国・地域から38人が出場した。

花田君は3月の全国高校選抜大会同級で個人優勝を飾るなど、十分な実績を残して世界選手権の選考を兼ねた全日本強化合宿に参加。そこでも結果を残し、日本相撲連盟で協議の上、自身初となる代表選出、国際大会の出場権を得た。

台湾では「食が合わず苦労した」と話す花田君だが、125㌔の自身と数十㌔も体重差のある他国の強者に臆せず、技とスピードで相手の重心を崩す圧倒的な取組を展開した。1回戦、準決勝をともに寄り切りで勝ち上がると、決勝はモンゴルのトムルバートル・テムレン選手と対戦。前まわしを取る有利な相撲には持ち込めなかったが、とっさに体が反応し、タイミングよく上手投げを決めた。

「チームの流れをつくれた」と振り返る団体戦では、先鋒としての役割を全う。1回戦(ジョージア)、準決勝(ロシア)は得意とする押し出しで土を付けると、モンゴルとの決勝ではダライバートル選手を引き落としで破り、日本の優勝に大きく貢献した。

3日からは静岡県で開催のインターハイに出場する。昨年は1年生ながら5位入賞。「ミスのない試合をしたい。『自分が一番強い』という自信を持ち、圧倒したい」と意気込みを語った。

個人、団体の表彰状を手に花田君

個人、団体の表彰状を手に花田君