デマンド型タクシー拡大 加太コース延伸
交通が不便な地域の移動手段確保のため、和歌山県和歌山市は13日から、加太地区でデマンド型乗り合いタクシーの試験運行を始める。昨年実施した実証運行の結果などを基に、ルートを延ばして利便性や乗合率の向上を目指す。さらに、小倉、湊、和佐の3地区でも今月から11月にかけて順次、実証運行を実施し、経路や価格、運行時間などを検証する。
デマンド型乗り合いタクシーは、需要が少なく公共交通の定時運行が困難な地域などで広がっている制度。タクシーの車両を利用するが、路線バスのように運行ルートや停留所が設定され、予約に応じて運行する。
市交通政策課によると、加太地区では昨年8、9月の2カ月間、実証運行を行っており、その結果やアンケートでの要望を基に、今回の試験運行では停留所の増設、ルートの延伸などを実施。南海加太駅から坂田のバス停を経由し、松源西庄店に至る3・8㌔のルートを延長。一日4往復8便で、運賃は200~600円、小島住吉系統、淡嶋神社系統、サニータウン系統の3経路を運行する。来年3月31日までを予定している。
実証運行は、小倉地区で5日に始まっており、24日まで運行予定。JR和歌山線の紀伊小倉駅と辻岡医院を経由する上三毛自治会館系統、勝宝台系統、金谷自治会館系統の3路線で運行する。一日4往復8便で、200円~400円。
湊地区では27日から10月16日まで実施し、土入橋のバス停に接続する鹿島建設前からガーデンパーク和歌山前までの路線で運行する。一日4往復8便で、200円~300円。
和佐地区では10月19日から11月7日まで実施し、和歌山線の布施屋駅に接続する下和佐自治会館系統、禰宜自治会館系統の2路線で運行する。一日4往復8便で、200円~300円。
各地区での運行状況を分析し、ルート、所要時間、運賃の妥当性、安全性などを検証する。同課は積極的な利用を呼び掛けている。