缶詰パンで紛争地など支援 パンドパニエ

和歌山県紀の川市のパン店「パン・ド・パニエ」が災害時の備蓄用パンを義援物資として世界の紛争国や被災地に送る「救缶鳥プロジェクト」のアンバサダー店舗となり、県内で活動を始めている。

プロジェクトは栃木県のパンメーカー、㈱パン・アキモト(秋元義彦代表取締役)の取り組み。同社が製造する備蓄用の缶詰パンを賞味期限の1年ほど前に回収し、NGOを通してフィリピンの豪雨被災地やジンバブエの飢餓地域、国内の被災地などに届ける。パン・ド・パニエの東直樹代表は食品ロスを減らし、食の大切さを伝えるため、代理店になりたいとパン・アキモトに交渉。県内で初めての個人代理店となった。9日には㈱インテリックス(本社=和歌山市里、木村明人代表取締役)に、パン・ド・パニエがプロジェクトに参加して1社目の企業として315缶が納品された。

パンは缶ごと焼き上げ、密閉することで3年間ふわふわの質感を維持。インテリックスでは社会貢献活動も兼ねて大規模災害時の備蓄として社員全員分を購入した。

東代表は「食品ロスをなくしたい、という思いで始めたので、まずはこの活動を知ってもらいたい。食の大切さを伝える教育にも発展させていけたら」と話している。

救缶鳥は個人でも購入可能。2種類のセットがあり、24缶セットは税込み1万778円。1缶100㌘のオレンジ味で、2年半後に回収される。15缶セットは1万2420円。1缶200㌘でオレンジ、ブルーベリー、ストロベリー味の3種類。2年後に1缶102円で回収される。

申し込み、問い合わせはパン・ド・パニエ(℡0736・77・3307)。

「救缶鳥」を手に東代表㊨と木村代表

「救缶鳥」を手に東代表㊨と木村代表