加太駅でゴールイン めでたいでんしゃ結婚
南海電鉄加太線の2台の観光列車「めでたいでんしゃ」の「さち」(ピンク)と「かい」(青)が23日、和歌山市の加太駅で“結婚”し、乗客や地元住民らが挙式を祝福した。
同社によると、子どもを乗せて楽しませる「かい」の姿に「さち」が引かれ、「かい」も2編成目として誕生したプレッシャーを感じる中で相談に乗ってくれた「さち」を意識し始め、恋仲になったという。同社は、地域に親しまれる2台がさらに結び付きを強めることで、一層愛される観光列車を目指している。
式では市立加太小学校児童が加太の特産を歌った「加太の鯛」、西脇小学校児童はこの日のために作った歌「さちとかい」を歌ってお祝い。南海電鉄鉄道営業本部の梶谷知志副本部長は「道のりは順調ではなかった。台風被害など試練を越えて結婚した。インスタグラムへの発信をはじめイベントなどの取り組みを深め、沿線の活性化に取り組んでいきたい」とあいさつ。加太春日神社の井関摩美子宮司が2台の前で祝詞を奏上した。
式の後は駅構内でチョークアーティストの林まきさんによるライブや、キャンドル作り、しおり作りのワークショップが開かれた。
西脇小4年の明石咲來さん(10)は「歌詞はみんなのアンケートで言葉を選んだ。さちとかいにはこれからも頑張ってほしい」、安田朱希さん(10)は「お祝いの思いと、ずっと歌っていける歌にしたかった。自分たちで歌を作れて良かった」と話した。
2台には来年2月28日まで、結婚指輪をデザインしたヘッドマークが掲出されている。