成人の日に福を授かって 紀三井寺速駈詣り
新春も紀三井寺の石段を舞台に、決戦の火ぶたが切られる――。和歌山県和歌山市の紀三井寺で、楼門から最上段までの210段の急な階段を駆け上がり参拝する「速駈詣(はやがけまい)り」が、成人の日の来年1月14日に開かれる。
ことしに続いて2度目の開催。同寺と、ランニングクラブの汗濁(あせだく)大学アスリートクラブが「楽しく石段を駆け上がってお参りし、実りのある一年を過ごして」と参加者を募っている。
本堂へ通ずる「結縁坂(けちえんざか)の石段は傾斜がきつく、参拝者にとっては難所。一方、スポーツ選手にはトレーニングの場となり、江戸時代の豪商・紀伊国屋文左衛門にちなんだ説話が残り、商売繁盛や良縁成就に御利益があるとされている。
マイナス面を生かし、楽しい参拝で県内外に古刹・紀三井寺を発信しようと企画。石段231段のうち、楼門をくぐってから頂上までの210段を2人ずつ駆け上がり、タイムを競う。前回は112人が参加し、周囲の声援を受けながら思い思いに駆け上がり、御朱印を受けた。
最速者の男女は「福結び速駈王・速駈姫」と名付け、その年の同寺の年中行司に参加し、福結びの一端を担ってもらう。
午前9時から。中学生以上が対象で、参加費800円。希望者はインターネットサイト「スポーツエントリー」から申し込む。20日締め切り。