サンペドロから支援金 台風21号被災で和市

フィリピンのサンペドロ市と同市議会、サンペドロ・ロータリークラブ(RC)は、台風21号で被災した和歌山市に支援金を贈ることを決め、同RCの姉妹クラブである和歌山中RC(大平洋和会長)が18日、市役所に尾花正啓市長を訪ね、3者から届けられた85万2246円を手渡した。

和歌山中RCは1990年からサンペドロ市と交流し、「貧困地域におけるデイケアセンター保育園建設事業」に取り組み、10カ所の建設を支援。さらに同センター卒園生の大学進学費用の支援を2005年から行っている。

9月の台風21号で和歌山市も大きな被害を受けたことを知ったサンペドロ市のローデス・カタキス市長やサンペドロRC会員のフィル・シブロ副市長らが心配し、和歌山市復旧の一助にと、サンペドロ市議会の議決を経て、11月に和歌山中RCの口座に支援金を入金。市と市議会から52万8334円、サンペドロRC会員から32万3912円が寄せられた。

和歌山中RCは、サンペドロからの温かい支援を直接届けようと、市役所を訪問。大平会長、宮本裕史副会長、岩橋正典パスト会長、久保邦臣国際奉仕委員長が市長室を訪ねた。

尾花市長は「市内で多くの被害が発生した中でこうした支援を頂き大変うれしく思う。今後も和歌山、サンペドロ両市のためにご尽力いただければ」と感謝し、大平会長は「和歌山市で被災した人のために使ってほしい」と話した。

和歌山中RCは来年2月にサンペドロ市を訪問し、10カ所目のデイケアセンター保育園の視察や会食などを予定しており、さらに交流を深める。

サンペドロからの支援金と和歌山市からの感謝状を手に、大平会長(左から2人目)、尾花市長(中央)ら

サンペドロからの支援金と和歌山市からの感謝状を手に、大平会長(左から2人目)、尾花市長(中央)ら